2005/02/01 一橋大学教授 中野郁次郎
知識はその性質上、言葉や文章で表すことの難しい、主観的で身体的な知である「暗黙知」、言葉や文章で表現できる客観的で理性的な知である「形式知」の2つのタイプに分けられる。
暗黙知には、具体的には、思い、視点、心象、熟練、ノウハウといったものがあるが、主観的で身体的であるがゆえに、貨幣価値に換算することも市場取引も難しい。それゆえ、これまでの経済・経営理論では財として扱われない傾向にあった。
しかし、市場取引になじまないからこそ、暗黙知はその企業独自の価値を生み出す源泉となるのである。
著者は、それゆえ、企業としては、まず個人の経験を他者と共有することで暗黙知を組織として蓄積する「共同化」のプロセスを経て、そこから対話により明確な言語ないし概念として表現される形式知を吐き出す「表出化」、さらにそうして得られた形式知同士を組み合わせる「連結化」というプロセスが重要不可欠である、と述べている。
その結果、形式知を再び取り込むという「内面化」プロセスを経て再び暗黙知となる、という流れとのこと。
つまり、こういうことですな。
暗黙知(個人のノウハウなど)
↓
共同化(ノウハウの共有)
↓
表出化(形式知化)
↓
連結化(形式知の組み合わせ)
↓
内面化(形式知の吸収)
↓
暗黙知
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